E-mail newsletterメルマガ配信
第253号 ベッドサイドスリーパー:大人のベッドに子どもが転がり込まないように!
消費生活用製品安全法の特定製品として、新たにベッドサイドスリーパーと低月齢乳児用ベッド(バシネット)が加わることとなりました。法律で求められる技術基準の詳細は今後明らかにされますが、これらの製品は欧米では規制対象となっており、強制規格が定められています。製品安全協会は、こうした欧米の基準も参考にしながら、ベッドサイドスリーパーに関するSG基準を、昨年、制定しています。
ベッドサイドスリーパーとは、バシネットや乳幼児用ベッドの一側面を下げ、大人用ベッドの横に取り付けて使用する製品です。そのため、まずはバシネットまたは乳幼児用ベッドとしての安全基準に適合していることが前提となります。
ベッドサイドスリーパーの使用で特に注意が必要なのは、乳児が大人用ベッドとの間にできた隙間に挟まれたり、大人用ベッドに転がり込んだりすることです。大人用ベッドには、毛布、まくら、掛け布団など、乳児にとって窒息の原因となり得るやわらかい寝具が置かれていることがあります。また、親の身体によって乳児が圧迫され、口や鼻がふさがれてしまうおそれもあります。
このため、ベッドサイドスリーパーでは、大人用ベッドに確実に固定できること、そして大人用ベッドとの間に危険な隙間が生じないことが重要です。さらにもう一つ重要なのは、乳児が大人用ベッド側へ容易に転がり込まない構造になっていることです。
日本では、親子が「川の字」で寝る習慣があるためか、添い寝に伴うリスクへの意識は必ずしも高くありません。しかし、実際に事故は起きています。特にベッドでの添い寝は、床の上に敷布団を並べて寝る場合に比べ、空間が限られやすく、乳児の逃げ場が失われることでリスクが高まる可能性があります。
そのため、SG基準では、欧米の安全基準とおなじく、乳児用ベッド側のマットレス面を、大人用ベッドのマットレス面よりも10cm以上低くすることを、構造的要件として求めています。
これは、高さ調整だけで対応する構造では、大人用ベッドと乳児用ベッドのマットレス面を同じ高さにそろえてしまう誤使用が起こりやすいためです。そのような状態では、乳児が大人用ベッド側へ転がり込みやすくなり、窒息や圧迫の危険が高まります。事故が発生した場合には、単なる誤使用ではなく、製品の安全設計上の問題とみなされる可能性があります。
現在、ウェブ上で見かけるベッドサイドスリーパーには、乳児用ベッドのマットレスと大人用ベッドのマットレスを同じ高さにして使用するものが少なくありません。しかし、ベッドサイドスリーパーは、親のそばで乳児を見守りやすくする一方で、使い方を誤ると重大な事故につながるおそれのある製品です。
消安法の特定製品に指定されることを契機として、安全性に配慮した製品が普及し、正しい使い方が広く知られることが期待されます。

2026年度