一般財団法人 製品安全協会
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部品の脱着や、製品形状をレバー等の操作することで、一つの機能が別の機能になるような多機能製品があります。例えば、抱っこひもの背あてを外すことで、ヒップシートとして使える製品や、ベビーカーの座席部分を外して抱っこひもになる製品などがあります。

(イメージ写真) ヒップシート:腰ベルトに赤ちゃんを座らせる台座がついたもの
このような製品の場合で、そのいずれにもSG基準がある場合は、それぞれで該当するSG基準を満たし、さらに、脱着等の操作を繰り返しても安全上の問題が発生しないことが確認できれば、SGマークを貼付することが可能となります。ただし、いずれか一方の機能でのみSG基準を満たす場合はSGマークを付けることはできません。これは、消費者を混乱させないための措置です。
他方、上述の、抱っこひも兼ヒップシートとなる製品は、抱っこひもにはSG基準がありますが、ヒップシートのようにその製品の性格上SG基準がないような場合、抱っこひもについてはSGマークを貼付することは可能です。その場合、抱っこひもとしてSG基準を満たしていることは当然ですが、それに加えて、背あての脱着を繰り返しても安全上の問題がないことが確認できることが前提となります。また、ヒップシートとして使う際にはSG基準の対象ではなく、したがって、SG賠償の対象とはならないことを分かりやすく表示することが必要となります。
今後、このような多機能製品が増えることが予想されますので、製品安全協会としては、世の中のニーズの変化、技術進歩、新製品の動向などを注視して、基準の制定・改定を進めてまいります。ご質問、ご要望などございましたらば、協会のホームページからお問合せください。
不当表示問題については、それがSGマーク制度の存続にも関わる深刻な問題を生じうることをお伝えしてきました。あらためて、協会として、不当表示問題への対応について事業者の方々にもご協力を仰ぐため、5月16日付で、理事長からリンクの内容の手紙をお送りしましたので、お知らせします。
認証を受けずに、製品がSGマーク付き製品と同じ、あるいは同等であることを示すような表示を不当表示と読んでおります。SG基準の適合性を確認するための詳細な技術情報は昨年12月末からホームページで公開しておりません。協会に申請を行っていただけばSG基準の適合性確認に必要な最新の詳細技術情報を入手することができますが、不当表示を行わないことが条件となっています。ですので、不当表示は、適切かつ信頼のおける検査を行わずに行っているか、詳細技術情報提供を入手する際に受諾した条件に違反しているかのいずれかとなります。前者の場合は、景品等表示法が禁止する優良誤認の可能性が高くなります。なお、認証を受けずにSGマークを表示することは論外で、景品等表示法が禁止する優良誤認に該当し、かつ、商標権の侵害となります。
不当表示を見かけられた場合は、協会にご一報いただけますよう、よろしくお願いいたします。
株式会社ミエの不正・不当表示問題について、当協会の2021年9月29日付お知らせにおいて、工場登録を取り消したことを公表しました。また、2021年10月13日付お知らせでは、紛らわしい表示を含めて改善が確認されることを前提にロット認証を与える方向で対応することを公表しました。(それぞれ以下をご覧ください)
しかしながら、同社の対応は、当協会の認証を受けていない製品にSGマークを表示した製品の一部の撤収に留まり、認証を受けていないにもかかわらず取扱説明書等にSGマークが表示された製品が、いまだに市場に出回っていることが確認されています。また、SG基準の試験に合格していることをアピールしたSGマーク製品と紛らわしい表示を行った製品が多数販売されていることが確認されております。
認証を受けていない製品は、いつ、だれが、どのような試験・検査を行ったのかは明確ではありません。そのような製品が、きちんとした試験・検査を受けたSGマーク製品と同じ、或いは同等であると誤認されれば、SGマーク製品の信頼性が揺らぎます。また、SGマークの使用料で運営されているSGマーク制度の存続にかかわる問題です。
このため、今後、株式会社ミエからのロット認証申請は受け付けないことといたしました。
なお、SGマーク使用規程は、これまで、認証を受けていない製品にSGマークを付けること、及び、紛らわしい表示を行うことを禁止しておりましたが、今年4月1日の改訂版には、罰則規定が導入されております。また、SG基準詳細技術情報は、今年初めから申請ベースで提供することとなり、その際に、認証を受けていない製品にSGマーク、或いは、その製品がSGマーク付き製品と同じ、ないし、同等であるかのような表示を行わないことをお約束いただきます。違反された場合には罰則がかかりますのでご留意ください。
(以上)
2021年9月29日付お知らせ
株式会社ミエ(工場登録番号017–030)のSGマーク認証制度に基づく工場登録を取り消しました。同社は、SGマークの認証を受けていない製品にSGマークを表示するなどSGマークの認証を受けた製品と紛らわしい製品の製造・販売を行っており、改善をいただけない場合は工場登録を取り消すことがあることを通知し、一か月以上の日数をもって改善措置と報告を求めておりましたが、明確なご対応をいただけませんでした。残念ではありますが、工場登録を取り消すことといたしました。同社の製品には、SG規格基準合格品や生産物賠償責任保険付などと表記されているものがありますが、SGマークの認証を受けたものではありませんし、SGマーク賠償制度の対象ともなりませんのでご注意ください。なお、SG基準適合、SG基準準拠などの表示は、SGマークの認証を受けた製品と混同させる可能性があり、SGマーク制度による認証の信頼性に悪影響を及ぼしかねないと懸念しております。SGマーク制度の下の認証を受けてSGマークを貼付いただけますようお願いいたします。
2021年10月13日付お知らせ
追記 上記の件につきましては、株式会社ミエから、SGマーク認証を受けていない製品にSGマークを表示した製品、及び、SGマークの認証を受けたものと紛らわしい表示を行った製品をすべて回収し、SGマーク付き製品に切り替えるとの報告を10月11日に受けました。これを受けて、改善が確認されることを条件とし、ロット認証にて認証できるものについては認証を与える方向で協会として対応する所存です。
なお、認証を受けていない製品にSGマークが表示された製品や、SG基準適合などのSGマーク認証を受けたものと紛らわしい製品を見つけられた場合は、製品安全協会にご一報いただけますようお願いいたします。
HPでの通知に加えて、各工場には個別にご案内いたしました通り、保有されていた型式確認の有効期限でもっとも新しいものが失効してから6年を経過する工場は、2022年10月1日をもって工場登録を取消させていただきます。該当する工場は次のリンク先をご確認ください。
SG工場登録の取消予定リスト
なお、工場登録を継続しようとされる場合は、協会HPで2021年12月20日のお知らせをご確認の上、幣協会宛メールもしくは電話等でご連絡ください。
工場登録・確認・更新審査についてのご案内Timing and the Fee forthe Inspections of New Registration/Confirmation/Renewal of Registration | 製品安全協会CPSA (sg-mark.org)
お問い合わせ先
operation@sg-mark.org
03-5808-3302
製品安全協会におけるSG認証を受けた製品の試買試験において、乳山韓美工業有限公司(所在地:中国)が製造する乗車用ヘルメット(バイク用ヘルメット)でSG基準を満たさない製品が見つかりました。なお、乗車用ヘルメットは、国が定めるPSC基準を満たす必要がありますが、今回、確認されたSG基準不適合品はPSC基準にも適合しません。不適合品の範囲・数量などについては現在調査中ですが、同社製造の以下の製造時期のSGマーク付製品は、ご購入を控え、協会にご一報ください。
形 状: オープンフェース型ヘルメット
種 別: 第2種(125cc超用)
不適合内容:衝撃吸収性能不足
製造時期 :2021年12月製造
春の甲子園の最中ですが、あごガードのついた野球ヘルメットを使っている球児の姿が見られるようになりました。昨年、SG基準が改定されて、あごガード付きヘルメットが対象となったことを受けてのことです。
あごガード付きのヘルメットは、多くの大リーグ選手が使っていおり、日本のプロ野球でも使用が広がっていました。草野球でも、あごガードをつけたヘルメットを使う選手を見かけることはありました。
見かけは、ガードする部分が広がってより安全になったように見えました。しかし、それらのほとんどは、ヘルメットを改造してあごガードを取り付けたものでした。実は、あご部分の部品を取り付ける際には、ヘルメットの耳の辺りに装着された衝撃緩衝材を取り外します。衝撃緩衝材をつけなおす人もいますが、きちんとした性能がでるかはわかりません。耳の辺りと言えば頭部の重要な部分ですが、あごガードを取り付けることでかえって危険が増大することさえあるのです。SGマーク制度では、このような改造を行った製品はSG基準を満たすとはみなさず、SG賠償保険の対象とはなりません。
しかし、あご部分もよりしっかりと保護したいというニーズがあってのこと。製品安全協会は、ヘルメット製造事業者らと、どのような対応が可能なのか検討を行っていました。その結果、初めからあごガードをつけることができるように設計することで、あごガード部分も含めてSG基準が求める性能を満たす製品を作ることができることが確認できました。このため、製品開発と並行してSG基準の改定を進め、2021年4月2日に基準改正を行いました。これを受けた製品がようやく市中に出回るようになり、今年の春の高校野球の球児たちが使い始めるようになったのです。
このように、SG基準は、技術進歩、新製品開発と世の中のニーズの変化を捉えて、関連する事業者らとも連携してタイムリーに改正を行ってきています。基準制定、改定のご提案などあれば、遠慮なくご連絡ください。
(参考)メルマガ第36号 あごガード付き野球用ヘルメットが誕生
第36号 あごガード付き野球用ヘルメットが誕生 | 製品安全協会CPSA (sg-mark.org)
昨年も、コロナ禍が続き社会・経済活動に少なからぬ制約が生じました。この災禍の中で、アウトドアの活動が制約されてスポーツ用品などで売り上げが大きく落ちたものもあれば、巣ごもり需要が生じて圧力鍋のように売り上げが伸びたものもありました。結果として、SGマークの認証収入は前年度とほぼ同じ水準で推移してきていますが、今後の見通しは引き続き不透明な状況です。
こうした中で、当協会としては、業務のDX化を進めることにより業務の効率向上と就業形態の自由度を高めて参りました。申請のための新システムを昨年4月から本格稼働させ、ほとんどの申請は事業者が直接HPから行えるようにして事務処理の効率化とミスの発生防止を行い、また、申請者は、過去の記録の管理や参照を容易に行うことができるようになりました。工場審査においては、訪問審査が行えない場合はオンライン・リアルタイムによる審査を進めて参りました。基準の制定・改定については、社会のニーズにタイムリーの応えるために、たとえば、競技者の安全を守るという視点から、あごガード付きの野球及びソフトボール用ヘルメットの基準改正を実施し、アウトドア人気のキャンプ用テントは最新ISOに整合させ改正したり、学童用かさについては流通業界からの要望も踏まえ、最新の動向に合わせたSG基準の改正を進めてきました。
このような業務を効率的かつ柔軟に行う対応に加えて、2022年度からは、SGマーク制度の信頼性を高める上で重要な登録工場の定期的な確認・更新審査を開始します。審査は一律かつ網羅的に行うのではなく、特段の問題のないところは簡素に執り行い、課題がありそうなところは丁寧に審査するというメリハリをつけた対応を行います。また、協会の認証を受けずにSG基準との同等性を表示する事例はその信頼性が不確かでSGの信頼性を損なわせる懸念があったことから、今後、SG基準の詳細技術情報は、協会の認証を受けずに混同させるような表示を行わないことを誓約いただける方に提供するように改めます。
コロナ禍が一刻も早く終息し、正常な日々が戻ることを心から祈念いたしますとともに、引き続きSGマーク制度の一層の充実、普及に全力を尽くしてまいりますので、皆様からの相変わらぬ御指導御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
これまで、SG基準は、基準の内容すべてと検査マニュアルなど、製品の基準適合性、工場審査に必要な技術情報のすべてをWeb上で公開していました。しかしながら、この情報を基に、「SG基準適合」、「SG基準準拠」「SG基準同等」など、あたかもSGの認証を受けてSGマークが付けられた製品と同じ性能・品質であるかのように表示を行って製品を製造・販売する事例が散見されます。そのような場合、本当にSGに相当する性能・機能・品質を有している製品であるかは分からないため、SG基準やSGマーク付製品の信頼性を損ないかねないことが懸念されてきました。
このため、2022年1月1日からは、SG基準との適合を確認するために必要な詳細技術情報は、WEB上での公開は行わないこととし、必要な方には協会に申請していただくことといたします。一部例外を除いてどなたでも申請をいただけますが、この情報の使用の条件として、上述のようなSGと混同する可能性のある表示を行わないことを約束いただきます(協会が定める「SG基準詳細技術情報利用規程」を受諾いただきます)。一部例外とは、SGと混同するような表示を実際に行っている事業者ですが、そのような表示を速やかに止め、表示品の回収・処分などの適切な措置をいただける場合には、上述の条件で詳細技術情報をご提供いたします。
詳細技術情報は、政府関係機関、研究機関、検査機関、消費者団体等非営利で中立性が高い者には無償で提供いたしますが、事業者、業界団体、個人からは一件当たり5,000円(税込み5,500円)の手数料を申し受けます。
今後、認証を受けていない製品を認証を受けてSGマークを付けた製品と同じ、あるいは、同等であるかのように表示することは、SG基準詳細技術情報利用規程に違反しているか、或いは、SG基準に関する最新の情報を確認せずに行っていることとなります。そのような表示は、景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)が禁止している不当表示に該当する可能性が高くなりますのでご注意ください。
製品をお求めになるとき、広告や商品の表示にSGについての言及があった場合は、今一度、SGマークが貼付されているかをご確認ください。SGマークがなければ協会の認証を受けた製品ではありません。また、上述のような問題がある可能性がございますので協会までご一報いただければ幸いです。
(参考)SG基準詳細技術情報利用規程
SGマークを普及させて製品安全を一層推進するために、SGマーク制度、及び、SGマーク付き製品の価値をわかりやすく示すことが急務となっています。この観点で、昨年度は、SGマーク制度についての規程類、及び、認証を得るための案内の見直しを行い、制度及び各種手続きを分かりやすくしました。さらに、今年度は、パンフレットをリニューアルし(6月末完成)、HPを全面的に再構築する作業を進めてきており本日新HPの運用を開始しました。
新HPの主なポイントは以下のとおりです。
① 必要な情報の整理と絞り込み及び階層化
パンフレットと平仄を合わせて情報の構成を分かりやすく組みなおし、制度の仕組み(規程類)、申請、申し立てや質問がスムーズにできる構成にした。
② 規程類、ガイダンス、基準へのアクセスの容易化
これまでHP上部のメニューバーから探さなければならなかった情報を分かりやすくページ毎にまとめて、当該ページから必要な情報に容易にアクセスできるようにした。
なお、SG基準については、SG基準詳細技術情報利用規程の制定により、基準値等の一部を伏せたものにした。基準が掲載できていない品目については順次掲載してまいります。基準情報を急ぎで御入用な場合は協会にお問合せください。
③ FAQ(よくある質問)の再整理
FAQの順序を分かりやすく並べなおした。HP上で自明なものは省き、申請に必要な情報などは補足した。
④ メルマガ、通知を分かりやすく発信。SNSも活用
メルマガや通知内容を分かりやすく整理し、過去のものも検索しやすくした。また、2022年にはSNSを活用して、積極的な発信を行うようにする予定です。
⑤ 問合せフォームの分かりやすさ
問合せフォームを分かりやすく組み直した。また、担当にもつながりやすくした。
⑥ 主要な情報に対訳付記
HP上の情報、及び、リンク先の主要な書類は英語対訳を付し海外の事業者らにも分かりやすく最新の情報にアクセスできるようにした。
(以上)